笑菱会の第25回夢咲落語会、公式発表172名のお客様に来ていただき大盛況でした。今回は席の制限もなく、最前列には着物姿の女性の方もいらっしゃいましてアットホームな寄席の雰囲気が戻ってきました。
たけのこ(銀馬)‥旬なネタ「たけのこ」でご機嫌を伺いました。銀馬さんの独特のホンワカな雰囲気に会場もホンワカした笑いに包まれ、本人が途中噺を忘れたことも気付かないお客さんがほとんどだったらしい。
長短(粋夢)‥この方が高座に上がるだけでお客さんは笑顔になってしまう。粋夢さんを楽しみに来る人が多い。気の長い江戸っ子と気の短い江戸っ子の掛け合いを独特の間と表情で会場を粋夢ワールドにして暖かい笑いを生み出していた。
金明竹(風太郎)‥笑菱会の最重鎮がいつもの軽妙な語り口でまくらをふりながら、噺の中ではとても若々しい早口せりふと仕草をお客さんに見せつけ、思わず会場から拍手が起きていた。笑いを生み出すことに徹した名人芸は60周年記念寄席を楽しみにさせてくれた。
三方一両損(助々)‥席亭兼下足番が今回はチャキチャキの江戸っ子の噺に挑戦。ちょっと力が入り過ぎた感じもあったがテンポよく噺を運んでいく語り口で、南町奉行大岡越前によるお裁きの様子や江戸っ子の暮らしをお客さんに楽しく伝えることができていた。
権助魚(らんず)‥お店の女将さんと田舎者の権助の掛け合いをメリハリの利いたいい声と細かい演出で今日一番の笑いを会場内に起こしていた。らんずさんのファンが急激に増えてきている理由がわかるような秀逸な高座でした。
幾代餅(牛○)‥風格、声、テンポともにさすがの大トリ。幾代餅の由来をテンポよく演じ、会場を笑いに包みながら徐々に客席を江戸時代の吉原にタイムスリップさせていた。お客さんも幸せな気分で会場を後にされたのではないだろうか。
次回26回の夢咲落語会は6月26日(日)となります。また是非皆様お揃いで笑いに来てください。